自作ゾンビ小説の草稿投稿中。
いらっしゃいませ。
自作のゾンビ物語の草稿を投稿中です。
予定では4日間の出来事として書いて
いますが3年も経つと言うのにようやく
3日目。それでもめげずにやって来れた
のは読んでくれる方がいらっしゃるから
こそと感謝しています。今後も感想なり
コメント頂けますと非常にやる気と
励みになります。宜しければ一言でも
添えて頂けますと嬉しいです。
自作ゾンビ物語。
[portrait of the dead]
めざせ!! ゾンビ小説家!!
ゾンビが好きすぎて自作のお話なんか
拵えております。なにぶん素人の
書く物語なので大目にみて下さい。
「ゾンビと暮らす。」(仮)→目次
めざせ!! ゾンビ小説家!!
ゾンビが好きすぎて自作のお話なんか
拵えております。なにぶん素人の
書く物語なので大目にみて下さい。
「ゾンビと暮らす。」(仮)→目次
プロフィール
HN:
南瓜金助 (みなみうりごんすけ)
HP:
性別:
男性
自己紹介:
別HNカボチャスキのお送りします
来た人だけが知っている秘密の部屋。
言うに洩れずホラー映画が好きです。
憧れの人はフック船長と芹沢博士に
スネーク・プリスキンとDr.ルーミス。
彼らに多大なる恩恵を授かりました。
来た人だけが知っている秘密の部屋。
言うに洩れずホラー映画が好きです。
憧れの人はフック船長と芹沢博士に
スネーク・プリスキンとDr.ルーミス。
彼らに多大なる恩恵を授かりました。
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→目次ページはコチラから
[portrait of the dead]
タイマーが鳴っているのは確か1分程度だ。
やつらの仲間になってしまった父さんと母さんが
玄関の扉を叩く音は止まった。
タイマーの音に気が付いて道路の真ん中まで移動してくれ。
それでもその後、また父さんと母さんが家に帰ろうとドアを叩く様なら
仕方ない、中に招き入れる他無さそうだ…。
2人がドアから離れてくれたおかげで少し思考力が戻った様だった。
最悪の場合はのり巻きを増やすしか無いと心構えが出来た。
タイマーはまだ鳴っている。
ピピッ、ピピッ、ピピッ
…残り何秒だ?
ピピッ、ピピッ、ピピッ、
ピッ。
…………止まった。
タイマーが鳴り止んだ。
どう出る?父さん、母さん…。静寂が家に充満する。
鳴り止んでどのくらい経っただろうか。扉を叩く音も無い。
上手く行ったのか?僕は外の様子を確認しなければと思い
1度締めた流し台の窓をほんの少し開けた。
目の前に見えたのは通りの中心に佇んでいる父さん母さん2人の姿だ。
母さんの手にはナプキンで包んだタイマーが握られていた。
道路には音につられてやって来たのか、他に2体のやつらが父さん達に
近づいているのが判る。やばい状況か?このまま父さん達が
家に戻ろうものなら確実に他のやつらもウチに向かって来るだろう。
父さんが空を見上げるような仕草をする。
自由の利かなそうな体をビクビクと痙攣させたように見えたかと思うと
ゆっくりと踵を返し、歩き始めた。まずい…その方角で右を向いたら
間違いなく僕の家の玄関行きだ。他の2体も父さんにつられたかのように
一緒に歩き出した。4体のやつらを家にいれるなんて無謀だ…
最悪、ドアの鍵は開け2階まで階段を上り天井の物置に隠れ
4体を家に入らせ時間が過ぎるのを待つしか無い…。
騒がしい夜に帰宅するなら、朝になれば父さんは出社するかもしれない。
4体の行動に注意すると父さんは右に向かず、そのまま直進し
窓の隙間からは見えない距離まで移動していった。
成功か?ひとまずやり過ごせたのか?
僕の体からはドッと力が抜ける。
ズルズルと流し台を背にもたれ床にへたり込んだ。
気が抜ける。その刹那、僕の下半身が急にブルブルブルと震えだす。
ブーーーー!! ブーーーー!! ブーーーー!!
驚いた!!
今日は何度喉から心臓がとび出そうになっただろう。
ズボンのポケットにしまい込んでいた携帯電話が振動していた。
僕は携帯を取り出すとメールが届いていると表記されている。
河井からだ。無事だとの知らせだった。消防士達が助けてくれたと。
追い払いながらの救出に時間がかかってしまったが、
夕方やつらがどこかに移動した機に一気に助け出された様だ。
騒がしい夜の効果がいい方に利いたのかも知れない。
今は消防署の裏にあるコンクリートの壁に被われた訓練場にいるらしい。
大きめのテントが2つ建てられ、河井を含め全員で7名が
避難しているとも書いてあった。
もしかしたら今そこが一番安心して過ごせる場所なのかもしれない。
兎に角助かったんだ、河井。電話して声を聞きたかったが
照れくさいのでやめた。「良かった、無事で」と返信し携帯をしまう。
河井のメールの最後に書かれた言葉に嬉しさが込み上げていたからだ。
「ありがとう、おかげで助かったよ。」
昼間出せた勇気が、今の力の抜けた僕に再び入り込んだ。
腰を上げ、彼女の様子を観に行こう。会いたい。
リビングを横切ろうと進むと騒ぎの時には気が付かなかったが
父さんの書斎のドアの隙間からチラチラと薄明かりが洩れているのが
判る。書斎に入るとそれはパソコンがスリープ状態になっているのを
知らせる光源の点滅だった。キーボードに触れパソコンを点ける。
写真がずらっと並んでいる画像ファイルが開いていて、
この書斎に飾られた模型や本棚の様子を撮ったものなのが判った。
父さんが撮ったのか?それにしては構図もおかしくピントもずれた
ものが多く、決して上手いとは言えないものだばかりだ…。
よく見るとファイルの左上の端、最新画像として僕の姿が映っている
写真が一枚あった。僕は驚いている顔をしていて、僕の背後には
この書斎のドアが映り込み、この部屋の中から撮った写真だった。
そうだ、これは彼女が僕を映した写真だ!!
父さんは転がっていたカメラに気が付き中に撮られていた写真を
ダウンロードしていてくれたんだ。カメラに興味が無い僕だったら
全く気が付かなかっただろう。ありがとう、父さん。
意思の現れか、ただの動作かは判断は出来ないが
写真部の彼女はカメラを見つけた条件反射から写真を撮り始めていたんだ!!
なんだろう、この嬉しさは。この幸せに近い高揚感。
彼女が人間でいられる方法がここにあるのかもしれないと思い
胸がいっぱいになった。
早く会いたい、彼女に。
僕はパソコンの横に置かれたカメラに繋がれていたコードを抜くと
カメラを手に一心に彼女のもとへ、2階への階段を上り始めた。
(続く)
→第24章へ。
[portrait of the dead]
タイマーが鳴っているのは確か1分程度だ。
やつらの仲間になってしまった父さんと母さんが
玄関の扉を叩く音は止まった。
タイマーの音に気が付いて道路の真ん中まで移動してくれ。
それでもその後、また父さんと母さんが家に帰ろうとドアを叩く様なら
仕方ない、中に招き入れる他無さそうだ…。
2人がドアから離れてくれたおかげで少し思考力が戻った様だった。
最悪の場合はのり巻きを増やすしか無いと心構えが出来た。
タイマーはまだ鳴っている。
ピピッ、ピピッ、ピピッ
…残り何秒だ?
ピピッ、ピピッ、ピピッ、
ピッ。
…………止まった。
タイマーが鳴り止んだ。
どう出る?父さん、母さん…。静寂が家に充満する。
鳴り止んでどのくらい経っただろうか。扉を叩く音も無い。
上手く行ったのか?僕は外の様子を確認しなければと思い
1度締めた流し台の窓をほんの少し開けた。
目の前に見えたのは通りの中心に佇んでいる父さん母さん2人の姿だ。
母さんの手にはナプキンで包んだタイマーが握られていた。
道路には音につられてやって来たのか、他に2体のやつらが父さん達に
近づいているのが判る。やばい状況か?このまま父さん達が
家に戻ろうものなら確実に他のやつらもウチに向かって来るだろう。
父さんが空を見上げるような仕草をする。
自由の利かなそうな体をビクビクと痙攣させたように見えたかと思うと
ゆっくりと踵を返し、歩き始めた。まずい…その方角で右を向いたら
間違いなく僕の家の玄関行きだ。他の2体も父さんにつられたかのように
一緒に歩き出した。4体のやつらを家にいれるなんて無謀だ…
最悪、ドアの鍵は開け2階まで階段を上り天井の物置に隠れ
4体を家に入らせ時間が過ぎるのを待つしか無い…。
騒がしい夜に帰宅するなら、朝になれば父さんは出社するかもしれない。
4体の行動に注意すると父さんは右に向かず、そのまま直進し
窓の隙間からは見えない距離まで移動していった。
成功か?ひとまずやり過ごせたのか?
僕の体からはドッと力が抜ける。
ズルズルと流し台を背にもたれ床にへたり込んだ。
気が抜ける。その刹那、僕の下半身が急にブルブルブルと震えだす。
ブーーーー!! ブーーーー!! ブーーーー!!
驚いた!!
今日は何度喉から心臓がとび出そうになっただろう。
ズボンのポケットにしまい込んでいた携帯電話が振動していた。
僕は携帯を取り出すとメールが届いていると表記されている。
河井からだ。無事だとの知らせだった。消防士達が助けてくれたと。
追い払いながらの救出に時間がかかってしまったが、
夕方やつらがどこかに移動した機に一気に助け出された様だ。
騒がしい夜の効果がいい方に利いたのかも知れない。
今は消防署の裏にあるコンクリートの壁に被われた訓練場にいるらしい。
大きめのテントが2つ建てられ、河井を含め全員で7名が
避難しているとも書いてあった。
もしかしたら今そこが一番安心して過ごせる場所なのかもしれない。
兎に角助かったんだ、河井。電話して声を聞きたかったが
照れくさいのでやめた。「良かった、無事で」と返信し携帯をしまう。
河井のメールの最後に書かれた言葉に嬉しさが込み上げていたからだ。
「ありがとう、おかげで助かったよ。」
昼間出せた勇気が、今の力の抜けた僕に再び入り込んだ。
腰を上げ、彼女の様子を観に行こう。会いたい。
リビングを横切ろうと進むと騒ぎの時には気が付かなかったが
父さんの書斎のドアの隙間からチラチラと薄明かりが洩れているのが
判る。書斎に入るとそれはパソコンがスリープ状態になっているのを
知らせる光源の点滅だった。キーボードに触れパソコンを点ける。
写真がずらっと並んでいる画像ファイルが開いていて、
この書斎に飾られた模型や本棚の様子を撮ったものなのが判った。
父さんが撮ったのか?それにしては構図もおかしくピントもずれた
ものが多く、決して上手いとは言えないものだばかりだ…。
よく見るとファイルの左上の端、最新画像として僕の姿が映っている
写真が一枚あった。僕は驚いている顔をしていて、僕の背後には
この書斎のドアが映り込み、この部屋の中から撮った写真だった。
そうだ、これは彼女が僕を映した写真だ!!
父さんは転がっていたカメラに気が付き中に撮られていた写真を
ダウンロードしていてくれたんだ。カメラに興味が無い僕だったら
全く気が付かなかっただろう。ありがとう、父さん。
意思の現れか、ただの動作かは判断は出来ないが
写真部の彼女はカメラを見つけた条件反射から写真を撮り始めていたんだ!!
なんだろう、この嬉しさは。この幸せに近い高揚感。
彼女が人間でいられる方法がここにあるのかもしれないと思い
胸がいっぱいになった。
早く会いたい、彼女に。
僕はパソコンの横に置かれたカメラに繋がれていたコードを抜くと
カメラを手に一心に彼女のもとへ、2階への階段を上り始めた。
(続く)
→第24章へ。
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