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自作ゾンビ小説の草稿投稿中。
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いらっしゃいませ。


自作のゾンビ物語の草稿を投稿中です。
予定では4日間の出来事として書いて
いますが3年も経つと言うのにようやく
3日目。それでもめげずにやって来れた
のは読んでくれる方がいらっしゃるから
こそと感謝しています。今後も感想なり
コメント頂けますと非常にやる気と
励みになります。宜しければ一言でも
添えて頂けますと嬉しいです。
自作ゾンビ物語。
[portrait of the dead]

めざせ!! ゾンビ小説家!!
ゾンビが好きすぎて自作のお話なんか
拵えております。なにぶん素人の
書く物語なので大目にみて下さい。
「ゾンビと暮らす。」(仮)→目次
スペシャル企画。
不定期更新
◆ZOMBIE vs. BABY◆


「生ける屍対赤児/目次」
「産まれて間もない新生児」と
「死して間もないゾンビ」との比較検証。
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南瓜金助 (みなみうりごんすけ)
性別:
男性
自己紹介:
別HNカボチャスキのお送りします
来た人だけが知っている秘密の部屋。
言うに洩れずホラー映画が好きです。
憧れの人はフック船長と芹沢博士に
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[portrait of the dead]


下半身の無い血まみれの母さんの夜の闇に消え行く姿を、
玄関の扉の覗き穴から見送った僕は急に虚脱感に襲われ、
扉から3歩後ずさり玄関マットの敷かれた敷居の上に座り込むと
そのまま上半身は後ろへ倒れ廊下へ横たわった。
なんて日だ…
好きな女の子、友人、
そして母親まで一気に失った。

虚脱感のせいか涙は止まっていた。
しかしまだ、体の震えは止まらない。
これはなんの震えだろう…。
母親の死を目の当たりにしたからだろうか?
それとも化物と化した母親の恐ろしく残酷な姿を
脳裏に刻み付けられたからだろうか?

母さんはやつらに殺され化物になってしまった。
もう、僕とは違う存在へと変わり果てていた。
僕は母さんの息子ではなく、敵か餌…敵か餌…敵か餌…。
そう自分に言い聞かせると次第に吹っ切れていったのか
震えは和らぎ始め、体も落ち着きを取り戻し始めた。
この現状で生きて行く限りは感傷よりもまず
思い切る事も必要だと、自分に言い聞かせてみる。

父さんと話せた時、母さんの惨状を説明した方がいいのだろうか。
…悩む。父が何れ帰って来れた時、
その夕暮れになれば解ってしまうだろう。
その時、父は母にどんな対応をするのか全く想像出来ない。
父は母をすごく大事にしていた。…となれば、
僕と彼女の関係と同じように母を迎え入れるのだろうか?
…ふと、今、母親も彼女と同じく家に入れ、
一緒に暮らした方がいいのかと考えた。
しかし、彼女の事を想ってすぐに行動を起こした時の様な、
愛情めいた身近な感情は湧き出てこなかった。
…それが答えだと思うようにした。
…親不孝者?ごめん…母さん、僕は彼女が好きだ。
彼女にとっても僕は敵か餌…にもかかわらず、
彼女が好きだ。ただ…それだけ。
ただそれだけだけれど、僕が今、生きる為の充分な気力を
彼女は与えてくれているのかもしれない。…そんな気もする。

騒がしい夜の訪れ…
夕暮れには帰宅しようとする者がいるのならば
それが条件反射だとしても、光にも反応するという事だろう。
視界を遮断されても近づいた僕の存在に気付いた彼女を見て
やつらには昼も夜も関係ないのだろうと思えたが
すべてのやつらがそうなのかは判らないが、
行動パターンの一つとして、光と闇は認識出来ると
頭に入れておこう。明りが漏れないように
1階のガラス窓に新聞紙を貼ったのは正解かも知れない。

玄関先の天井を見つめていた視界が玄関の扉へ移る。
身を起こし立ち上がった僕は踵を返し、
彼女の様子を見に行こうと思い、外からの街灯の光だけが頼りの
薄暗い家の中、2階に上がる階段へと向かう廊下を歩き出した。
途中、リビングの入口の脇に来ると父親の書斎からもれる
ぼんやりしたと明りが視界に入った。
そうだった、パソコンをネットにつないだままだ。
僕はパソコンの電源を落としに書斎へと向かった。


父親の書斎の机の上にあるパソコンの前につくと
僕は椅子へは座らず、左手を机の上に置き中腰のまま
開いていたニュースページの更新をクリックした。
画面に変化は無く、ニュースの更新は無いようだ。

以前このパソコンを借りた時は去年の冬、
その頃インフルエンザが流行り出したと伝えられ、
TVのニュースでは数少ないワクチンの、万が一の場合の
予防接種を受けられる人の順番がフリップに表されていて、
より詳しく知りたくなり、ネットへアクセスした時だった。

およそ10年〜40年という周期で発生すると言われている
新型インフルエンザは、殆どの人が免疫を持たないため
世界的大流行に展開し、甚大な健康被害はおろか
政府・民間は発病等で働けなくなる人々の影響で活動萎縮に陥り、
医療はおろか公共サービス、ライフライン等の
社会的機能の低下を招き、生活を維持するのも困難な状況に
至るという危機の懸念から、新型インフルエンザに対するワクチンを
接種出来る順位が決められてる…見つけたネットのページでの記載は
そんな内容だった。

まずは感染に直接関わる医療機関に保健所、
感染する恐れの大きい救急隊、消防、警察官等
感染を防止、蔓延の抑制に携わる職種が最優先。

次に危機管理、新型インフルエンザ対策を決定出来る政府役人、
感染に直接携わらない医療機関、介護、福祉、
医薬品・医療機器に携わる人、ほか、治安維持、報道機関関係者。

そして電気、ガス、水道など人々の最低限の生活を維持する為の
ライフラインの確保へ関わる人、と言う順…だったと思う。
ワクチンの接種順に僕の当てはまる記載はなかったのを思い出した。

この異常事態に今だライフラインが機能していると言う事は
それらに携わる人々の安全は最優先に確保されたと言う事なのだろうか?
事の始まりが病院や救急隊員、警察官、消防隊員というニュースを
昼間聞いたけれど、ワクチンの接種順のように、
その辺の事態は収拾されて、最低限の生活維持に関わる人達の
護衛や警備に自衛隊や機動隊がかり出されているのなら
なんとなく状況を飲み込めそうな気がした。
せめてそうあって欲しいとも思った。
なにせこの世界的規模の異常事態だ、
助けの手も易々とは回らないだろう。
文句は付けようが無い。
願わくば一刻も早く事態の収拾、
対応の仕方を示して欲しい。

突然、ジャージーのズボンの左ポケットに入れていた
携帯電話が振動し始めた。驚き少し飛び跳ねてしまったが
慌てて携帯を取り出し、液晶画面を覗き込んだ。
河井からのメールだ。事件発生後、河井と村瀬の二人は僕の
携帯へメールをよこし、様子を気にかけてくれた。
村瀬は妹さんを助けに小学校まで辿り着いたがやつらに襲われてしまい、
怪我を負わされ血まみれになりながらも僕に電話をよこした。
「やつらは止められない!!止まらないんだよ!!」
村瀬から届けられたこの言葉は今の僕の現状を考える上での
重要なキーワードとなっている気がする。(村瀬…残念だよ…。)
村瀬は僕と交わしていた電話口で化物へと変わってしまった…。
河井は先のメールでは[避難所が見つかり次第母親と移動を始める]
との事だった。河井から受信した新しいメールを開き内容を確認する。

[こっちは避難用のトラックが回って来たので
近所の中学校の体育館に避難した。
体育館に避難した人数は60人くらいはいそうだ。
ここは頑丈な校門に周りは2mくらいの高さのフェンスで囲まれていて、
やつらは簡単には入り込めない。校庭や建物の壁に所々血の跡がある。
ここにもやつらはいたが誰かの手で片付けられたみたいだ。
そっちはどうなった?  まだ家か?]

[無事に避難出来たのか、よかったな。こっちはまだ家。
今日の所は家で過ごしそうだ。そっちは運が良かったんじゃないか?
こっちは避難用トラックは回ってこなかったみたいだし。
なんとかがんばるよ。おまえも生き延びろよな。]

僕は携帯にそう書き込み河井へ返信した。
(…「生き延びろ」、か。)
送信を終えると昨日までは携帯に打ち込んだ事の無かったその文字が
自分がいかに平和に過ごしていたかを実感させていた。
戻れるのか?以前の様な生活に…。

僕は携帯をジャージーの右ポケットへ収めると
パソコンの電源を切り、書斎を後にして
一番手をこまねいている彼女の元へと向かった。
さっき2階へ上がった時に彼女を見てから
ずっと気になっていた。

…どうすればいい?猿ぐつわ。

戻れないだろう、彼女に恋い焦がれていた日々には。


(続く)


第12章へ。




あけましておめでとうございます。
結局、11章は年越しになってしまいました。
今回は山を作れなかったので自分的にも物足りないかも?
とりあえず自衛隊やら機動隊の処理は出来たし、まぁいいか(笑)
そろそろ素人故のボロが出ていそうですf(^^;)
とは言え、話はまだまだ続いてしまいますので
その辺を踏まえた上でお付き合い下さい(笑)

今年も宜しくお願い致します。

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明けましておめでとうございます
新年早々でご苦労様です。
お待ちしてました(笑)


今回はちょっと中休みみたいな感じですかね?

しかし山場を作るよりもかえって今回のような方が難しいかも知れませんね。
これまでの簡単なあらすじを入れながら登場人物の葛藤を描き、しかも今後への複線を張らなければいけませんもんね。

まったくの素人さんなんですよね? 凄いと思いますよ。
ご自分なりに直したいところはありましょうが、現時点で本にしてもおかしくはないですよ。

欲を言えば、ですけど、今後 物語に広がりが出ればいいなと思います。


頑張って下さいね
ももちん 2009/01/09(Fri)11:20:45 編集
>ももちんさん
あけましておめでとうございます。
お…お待たせしましたf(^^;)

そうです、仰る通り大まかに今後への伏線を
3つ程入れてみました。10年程前にこう言った
ファンタジーもので何度か漫画家ならめざした事は
あるのですが、力不足で身にはなりませんでしたf(^^;)
小説家はすごく大変そうなのでめざしていません(笑)
現に間とか次のエピソードへ移るタイミングとか
難しいです。小説家って毎日がそれなのかと思うと
“物凄く”大変そうです(笑)

ももちんさんは沢山小説読まれているようですね
アドバイスも取り入れつつがんばります。
“本にしてもおかしくない”と言って頂けるのは
非常に励みになります。いつもありがとうございます。

予告じゃないですけれど
今後の展開では“僕”はまた外に出そうです。

今年も宜しくお願い致します(^_^)/"
カボチャスキ 2009/01/09(Fri)18:42:05 編集
小説は
読んでるうちにダラけてくるのであまり手を出しません、マンガが多いですね(笑)

4コマのようなものはともかく、壮大なストーリーになればなるほど(ベルセルクやバスタードなど)作者は最初から大まかなストーリーを考えているのか、途中で修正しながら進めてるのか不思議に思う事があります。

あ、そういや、クレイモア。
妖魔、覚醒者に続き悪魔なるものが出てきました。
簡単に最終回を迎えて欲しくない反面、話が大きくなりすぎてバスタードのような道を歩む事にならないかと心配です。
余談でした
ももちん 2009/01/10(Sat)10:06:33 編集
>ももちんさん
あ、そうでしたか、私も小説は得意ではないので
途中までしか読んでない作品も…f(^^;)

漫画も4タイトルしか読んでいません。
ワンピース、ベルセルク、バガボンド、ホムンクルス。
バスタードは掲載誌が変わった頃から読んでいないかも。
ラストがしりつぼみだったり印象が弱いと
スケールの大きい作品は痛手かも知れませんね。

とは言え自作の最終回はまだ考えていないし(笑)
カボチャスキ 2009/01/10(Sat)18:16:19 編集
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